経営顧問の視点|「自立社員」がいない会社は5年後に消える──“受け身組織”を脱却する実践ステップ
こんにちは。アルクス株式会社 上内 隆之です。
生成AI、ChatGPT、RPA…——技術刷新が“月単位”で起こるいま、社員が上司の指示待ちで動く会社は確実に取り残されます。
本稿では、自立・自発的に動く社員を育てる仕組みを、すぐに現場で試せる演習形式で解説します。
あなたの会社の社員は自立していますか?
チェック項目(Yes=1点/No=0点)
質問 | Yes | No |
---|---|---|
指示せずとも情報を収集・共有している | ||
業務改善アイデアを月1件以上提案する | ||
上司抜き会議で決めた施策を現場が実行できる |
合計2点未満は、**「指示待ち組織」**の黄色信号です。
理由はシンプル——目的共有と権限委譲が不足しているからです。
受け身の社員ばかりだと、これからの経営はますます苦しくなる

なぜ指示待ち社員が量産されるのか?
- 指示の細かさ:経営層が“完成形”を示しすぎる
- 評価制度:改善提案より「ミスをしないこと」が高評価
- 時間感覚のズレ:若手は“即レス文化”、上司は“週報文化”
結果、「言われたことを待つ方が安全」という学習が組織に染みつきます。
社長のひらめきだけでは社員がついて来られない時代
- 情報量の爆発:毎日1.4兆MBのデータが生まれる
- 市場変化の高速化:D2Cブランドは立ち上げから黒字化まで平均18か月
トップのアイデアが正しくても、現場が“自分ごと化”できなければ実行速度は落ちます。
『意思決定=社長』モデルの限界が、いま露わになっています。
① 自発的に動く文化を作る ─ 3ステップ
ステップ | 具体策 | 期間 |
---|---|---|
目的の共創 | MVVワークショップで「会社が実現したい未来」を言語化し、社員が追記・補強 | 2週 |
権限デザイン | 1タスク30分、予算5万円以下の「スモールオーナー制度」導入 | 4週 |
評価と賞賛 | 成果より「挑戦回数」を1指標化、Slack #praise で即フィードバック | 常時 |
② “飲み会セッティング”に丸投げしてみる
狙い
- 段取り力・巻き込み力・逆算思考を可視化
- 低コストで失敗・リカバリーを経験させる
チェックポイント
観点 | 観察すべき行動 |
---|---|
逆算 | 予算×人数→店リスト→予約→リマインド |
巻き込み | 役割分担(会計・写真係 etc.) |
顧客視点 | 食物アレルギー/終電時間の配慮 |
段取りが極端に悪い場合は、**“プロジェクト推進力が弱い”**というシグナルです。
③ 飲み会ができたら“社内ミニイベント”を任せる
例:新サービスの集客イベント
- ターゲット顧客プロファイル作成
- 集客チャネルの選定(SNS/既存顧客 etc.)
- 当日オペレーション設計(受付→体験→フィードバック)
- KPI:参加者数/NPS/次回継続率
進まない・アイデアが出ない=変革ドライバー欠如
→ 外部から“変える人材”を採用 or 経営顧問が伴走するサインです。
会社を“自走型”に変えるフレームワーク
領域 | 旧来(指示待ち型) | 自走型 |
---|---|---|
ミッション共有 | 経営陣が掲示 | 全員で再編集し定期更新 |
KPI設計 | 売上・利益のみ | 挑戦回数/学習速度も指標化 |
会議体 | 進捗報告中心 | 課題提案&即決アクション |
評価 | ミスゼロ重視 | 挑戦×学習のスピード評価 |
経営顧問サービス ─ 月5万円で自立組織をデザイン
アルクス式 90 日プログラム
- 組織診断:自発性スコア&ボトルネック可視化
- 小さな権限移譲プロジェクト を設計・伴走
- 成果と失敗のナレッジ化 を仕組み化
「指示待ち文化を変えたい」「リーダー層を育てたい」――
そんな経営者さまを、現場密着でサポートします。
まとめ
- 自立社員ゼロ=5年後の市場退出リスク
- “飲み会セッティング”から始め、段階的に権限を委譲せよ
- 挑戦回数を評価指標に追加し、失敗を学習に変える文化を持つ
- 組織変革は外部の経営顧問を活用すると 3 倍速で進む
今こそ 「自走型組織」 へ舵を切り、時代の変化を楽しむ会社に変えていきましょう。
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