2,000人以上の職人さんと接してわかった
職人たちが“良い意味で注目されない”ワケ

―― 消極的 × 空威張りのギャップを埋め、プロとして輝く3ステップ
こんにちは。アルクス株式会社の上内隆之です。
私はこれまで 2,000 人を超える職人さんと現場で関わり、面談し、時に一緒に泥にまみれてきました。
その経験から痛感したのが――
腕は確かでも “良い意味で注目されない” 職人が圧倒的に多い
なぜそうなるのか? 本稿では「悲しい現実」と「抜け出すヒント」を掘り下げます。
1️⃣ “消極的なのに空威張り”―― 二つの矛盾が評価を下げる
現象 | 現場での典型例 | 周囲の反応 |
---|---|---|
消極的 | ・新しい工法への挑戦を避ける ・人前で話したがらない | 「おとなしい=考えがない?」 |
空威張り | ・「俺に任せろ」と口は達者 ・実際のアウトプットは平均以下 | 「言うほど出来てない…」 |
結果:賢い発注者や現場監督は「大丈夫か?」と距離を置く。
本音:職人側は“評価が怖い”→過度な自己防衛と過小行動――悪循環。
2️⃣ 数字で見る“注目されない”損失
指標 | 目立たない職人 | 評価される職人 |
---|---|---|
日当 | 18,000円 | 23,000円 |
紹介案件 | 年1〜2件 | 年8件以上 |
スキルアップ機会 | 自己流のみ | メーカー講習・海外研修 |
独立支援 | ほぼゼロ | 施主・会社が共同出資 |
当社ネットワーク職人 300 名の平均比
3️⃣ 成功している建築経営者は “賢く、理解し、動かす”

- 観察スキル:職人の強み・弱み・興味を即把握
- 認知フレーミング:ミスを責めず「学び」を言語化 → 次の挑戦を促す
- 役割再配置:得意分野に集中させ、成果を可視化 → 自信と実績が同時に育つ
ところが周囲は——
- 「あの社長は口がうまいだけ」
- 「人を利用して儲けてる」
と悪口で終わる人が大半。ここで思考停止しては何も得られません。
4️⃣ 3ステップで“良い意味の注目”を集める
STEP | やること | 具体ツール |
---|---|---|
① 自信の源を“証拠”で示す | Before/After写真+工程動画+数値 | スマホで60秒ポートフォリオ |
② 小さく挑戦→成果共有 | 新工法を1㎡テスト→結果報告 | LINEグループに日報投稿 |
③ 自分の言葉で語る | 失敗談+学びを職人LTで5分発表 | 月1“現場トークリレー” |
ポイント:「やってみせ→共有→次のチャンス」 のサイクルを自分で回す。
5️⃣ 経営者ができる“伸びしろ設計”3つ
- スキルマップ公開
- 何が出来れば日当×○%UPかを見える化
- 失敗賞制度
- 失敗+改善レポート提出で図書カード1,000円
- 現場スター制度
- 月間最良施工写真を公式インスタに指名投稿
まとめ:腕だけでは“選ばれない”時代。“証拠・挑戦・発信”で職人はブランド化できる
- 消極×空威張りのギャップが評価を下げる
- 挑戦しないとスキルも報酬も頭打ち——数字で損失は歴然
- 証拠を示す → 小さく挑戦 → 自分の言葉で発信
- 経営側は“見える化・称賛・失敗許容”で背中を押す
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―― 向上心は宝。注目されないまま埋もれるか、“見える化”で価値を高めるか。
選択は、今日の一歩から始まります。
著者:アルクス株式会社 上内隆之
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