【中小企業が成長する7ステップ】第7ステップ
『経営者が“経営”に専念できる環境を作る』を深掘り解説!

こんにちは。アルクス株式会社の上内隆之です。
ここまで 1️⃣売れる商品確立 → 6️⃣人材採用・育成 まで、会社を段階的に強くする方法をお伝えしてきました。
最終章となる 第7ステップ は、社長自身が “プレイヤー” を降りて 「経営という仕事」 に集中できる環境を整えるフェーズです。
なぜ “社長が経営に専念” しなければならないのか?
- 事業規模が拡大するほど、現場の延長線では解決できない課題(資金調達・M&A・新規事業)が増える
- 意思決定の遅れ=機会損失。社長が日常業務に埋もれる会社は、市場変化へ後手に回る
- 組織の限界はトップの視野の広さで決まる。社長が“点”業務から離れることで、全体最適が進む
社長が「現場」から「経営」へ移行する3つの仕組み
仕組み | 具体施策 | 成果指標 |
---|---|---|
1. 権限委譲システム | ・職務記述書(JD)を全ポジションで明文化 ・意思決定レベルを3段階に色分け(現場・部門長・経営) | 社長決裁案件比率 60%→20% |
2. 数字ドリブン経営会議 | ・月次モニタリングKPIをダッシュボード化 ・“事実→要因→打ち手” 15分フォーマット | 会議時間 3h→45分 |
3. 未来志向カレンダー | ・週5時間“戦略タイム”をGoogleカレンダーにブロック ・日常のToDoは秘書 or VPA に一任 | 社長の戦略投資時間 10%→35% |
ポイント:権限委譲は「丸投げ」ではなく「ガイド付きの自律」。
プロセス・基準・報告フォーマットをセットで渡すと失敗しない。
業界別:社長が経営に専念するための具体策

🏠 工務店・外構工事
- 統括現場監督を育成し、現場トラブル一次対応を委任
- 見積・契約は クラウド見積ツール+電子契約 に統一
- 社長は 新築→リノベ×DX など事業ポートフォリオ の設計に集中
🍽 飲食業
- 店長裁量権 に月次PLまで持たせ、仕入・人件費を自己管理
- POSデータ→週報自動送付、社長は数字で健康診断
- 社長は 多店舗展開 or FCモデル の戦略立案へ時間投下
🏭 製造業
- 生産管理責任者をCOO化し、日々の納期調整を任せる
- IoT稼働データをクラウドBIで集約、異常だけアラート通知
- 社長は 設備投資計画・海外販路開拓・M&A に注力
意外と気づいていない “社長が経営に専念” の副産物

- 後継者育成が加速
- 権限委譲→判断の訓練機会が増え、次世代リーダーが育つ
- 資本市場との接点が広がる
- 銀行・投資家と対話する時間が確保でき、低金利融資や補助金のチャンスが拡大
- トップダウン依存体質の脱却
- 社員が自ら考え提案する文化が根づき、組織の“再現性”が高まる
まとめ:社長が“いなくても回る”から“いると加速する”会社へ
- 現場最前線=社長の美談 は組織の成長リミッターになる
- 権限委譲・数字の見える化・戦略時間ブロックで “経営者の仕事” を取り戻す
- 結果、組織は 自律的に回り、社長は 未来投資に全集中 できる
「どう権限を渡す? KPIは何を設定? 戦略タイムが確保できない…」
月5万円の経営顧問サービス が、体制設計から実装・運用まで伴走します。
お問い合わせはこちら
7ステップシリーズはこれで完結です。
次回からは各ステップの成功・失敗事例も取り上げていきますのでご期待ください!
著者:アルクス株式会社 上内隆之
この記事へのコメントはありません。