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【中小企業が成長する7ステップ】                        第1ステップ『売れる商品・サービスを明確化する』を深掘り解説!

こんにちは。アルクス株式会社の上内隆之です。

前回の記事『中小零細企業は7つのステップで成長軌道に乗れば良い』でお話しした通り、会社を無理なく成長させるためには、ひとつずつステップを踏んで進めることが大切です。

今回は、その7ステップのうちの最も重要な第1ステップ、『売れる商品・サービスを明確化する』について、より具体的な業界事例を交えて深掘りしていきます。

『売れる商品・サービスの明確化』とはそもそも何か?

中小零細企業が初期段階でつまずく最大の原因は、「顧客が本当に求めているものは何か?」をはっきりさせていないまま事業を始めてしまうことにあります。

社長やスタッフが『これが売れるはずだ』と感覚で決めたものが、実際にはお客様のニーズとずれている場合があります。そのため、まず最初にやるべきは、市場のニーズをきちんと掘り下げて、『売れる商品・サービス』を明確にすることなのです。

では、実際の業界ごとに考えるとどういうことなのか?業界ごとに詳しく見ていきましょう。


工務店や外構工事業界における『売れる商品・サービス』とは?

工務店や外構工事の分野でよくある誤解は、「質の高い工事やおしゃれなデザインがあれば自然と売れる」という考え方です。しかし、実際には品質やデザインだけでは差別化できない場合も多いのです。

この業界で『売れる商品・サービス』とは、実は『安心感と手軽さ』だったりします。

  • 安心感とは?
    一般のお客様は、建築や外構工事に対して大きな不安を持っています。「この業者は信用できるか?」「工期が遅れたり、後から追加費用が発生したりしないか?」といった不安です。そのため、『施工管理体制の見える化』や『追加費用なしの明朗会計』など、安心感を提供する仕組みが非常に効果的です。
  • 手軽さとは?
    最近人気なのは『わかりやすいパッケージ化されたプラン』です。「カーポートセット〇〇万円」「お庭の目隠しフェンス〇〇円」など、選択肢をシンプルにして金額も明確にすると、お客様が購入しやすくなります。

工務店や外構工事業界では、このように『安心感』と『手軽さ』を商品・サービスの軸に据えることで、圧倒的に競争力を高められます。


飲食業界における『売れる商品・サービス』とは?

飲食店の場合、よく「味が美味しければお客は来る」と言われますが、それだけでは実は売れません。重要なのは、『明確なコンセプト』と『体験価値』です。

  • 明確なコンセプトとは?
    飲食業界は競合が激しく、単なる「美味しい」だけでは差別化が難しいのです。「地元の新鮮野菜のみを使ったカフェ」「10種類のスパイスにこだわったカレー専門店」「深夜2時まで営業するお一人様専門バー」など、明確なコンセプトがあるほど、お客様が店舗を選びやすくなります。
  • 体験価値とは?
    お客様が飲食店に行く理由は、単なる食事だけでなく『居心地の良さ』や『特別感』です。料理や内装だけでなく、接客や店舗の雰囲気、ストーリー性などを含めて、総合的に高い『体験価値』を提供することで、顧客のリピート率が格段に向上します。

飲食業界では、明確なコンセプトと体験価値の提供こそが『売れる商品・サービス』のポイントなのです。


製造業における『売れる商品・サービス』とは?

製造業では、自社の技術力を過信し、『技術の高さが売れるポイントだ』と考えてしまいがちです。しかし、市場で売れるのは『顧客の課題を解決できる商品』なのです。

  • 顧客の課題を解決する商品とは?
    例えば、製造現場の生産性を向上させるツールであれば、「生産効率が20%改善できる部品」や「メンテナンス頻度を半減できる機械パーツ」など、顧客企業の課題を明確に解決できることを示す必要があります。
  • 納期の短縮や小ロット対応
    特に中小企業が大手企業に対抗するには、「短納期対応」「小ロット受注」など、顧客企業が感じる負担を軽減するポイントで差別化すると、大きな競争優位性を得ることができます。

製造業では、『顧客が何に困っているのか?』という視点から商品・サービスを設計することが重要なのです。


意外と気づいていない『売れるポイント』とは?

実は、自社の商品・サービスを提供している本人が『売れるポイント』を意外と理解していないケースが多くあります。

例えば、工務店で「お客様がなぜリピートしてくれるか?」を調べたところ、「職人さんが作業後に必ず丁寧に掃除して帰る」ことが評価されていたことがあります。

飲食店では、「店主が笑顔で名前を覚えてくれる」ことがリピーターを生んでいたりします。

製造業でも、「担当営業が頻繁に進捗報告をくれる」というコミュニケーションが評価されるケースがあります。

こういった『意外な売れるポイント』は、実際にお客様の声を聞き、丁寧に調査することで明らかになります。売れる理由を明確にするためには、自分たちの思い込みを一度捨てて、顧客からの評価を改めて洗い出すことが大切なのです。


まとめ

今回は、中小零細企業が成長する7つのステップの第1ステップである『売れる商品・サービスを明確化する』について深掘りしました。

各業界で本当に売れる商品やサービスとは何か、意外な売れるポイントは何かをしっかりと把握することが企業成長の第一歩となります。

皆さんもぜひ、自社の商品・サービスを改めて見直し、明確な強みを洗い出してみてください。

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次回は第2ステップ『小さくテスト販売を実施する』について詳しく解説していきます。お楽しみに!


著者:アルクス株式会社 上内隆之

https://youtu.be/dSm2iWgt-yo

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