経営顧問が見る “AI 時代のコンサル業” ── それでも人間にしかできない経営とは?
こんにちは、アルクス株式会社 上内隆之 です。
ChatGPT をはじめとする生成 AI が爆発的に普及し、「経営は AI に聞けば済む時代」とまで言われ始めました。実際、2024〜2025 年はコンサルティング業界で レイオフや廃業のニュース が相次いでいます
しかし本当に 「AI があれば人間の経営顧問はいらない」 のでしょうか?
今日は次の 3 つの論点で掘り下げます。
コンサルタント業が過去最高の廃業?
- Big4 ですら人員削減
- Deloitte:米連邦政府のコンサル費用削減で大量レイオフ
- PwC:米国で 1,800 名削減
- 日本でも倒産が最多ペース
- 2024 年度の国内倒産件数は 11 年ぶり高水準
- AI スタートアップが台頭
- 元マッキンゼーらが立ち上げた AI 駆動型ブティックファーム が急伸
ポイント:
「AI × 少人数」が既存大手を脅かし、“人海戦術型コンサル” の価値が激減している。
経営のことなんて全部 AI に聞いたらいいんだよ。は本当か?
AI は 「知識の高速検索と要約」 において圧倒的に強い。
一方、以下の領域は依然として人間の独壇場です。
- 経営者・社員の感情を汲む
- 組織特有の文脈やしがらみを調整する
- 意思決定リスクを共同で背負う
Forbes でも「AI はコンサルを“補完”するが置き換えない」という経営者の声が紹介されています。
AI の答えを部下に指示すれば“再現性”はあるのか?
結論
- 戦略の抽象度が高いほど AI だけでは実行できない
- 現場が腹落ちしていない施策は再現性ゼロ
例:生成 AI が作った「営業改善 10 ステップ」をそのまま現場に配布しても、
① KPI の計測定義が社内システムと合わない
② 顧客属性のローカルルールが抜け落ちる
③ 権限構造ゆえに承認フローが詰まる
…といった “隠れた摩擦” で頓挫します。
① 人がやらないといけないことと AI・ロボットに任せることを分けて経営できる社長だけが生き残る
領域 | AI・ロボットに委ねる | 経営者が担う |
---|---|---|
定型分析 | 財務ダッシュボード自動化 競合ニュース要約 | 数字の意味づけと優先順位づけ |
施策立案 | ベンチマーク資料生成 シミュレーション | 社員の腹落ちを作る物語化 |
実行管理 | タスク自動リマインド SOP 可視化 | 部門間の利害調整・モチベート |
② あなたの会社に合った人材を見抜けるのは最終的に社長しかいない
- 人事を外注しきり、ミスマッチ採用が連発
- パートナー任せで育成投資が後回し
経営者自身が 「どのフェーズで・どんな DNA の人材が必要か」 を描けなければ、AI がスキルマッチングしても機能しません。
③ 超 AI が登場しても“心を打つ経営”は人間だけができる
生成 AI は 「らしい言葉」 を作れますが、
- 社員の家族背景
- 地域コミュニティとの信頼関係
- 顧客の潜在的怒りや喜び
といった 情緒的コンテキスト を感じ取るのは人間の役目です。
Purpose(存在意義)を語り、共感を生むリーダーシップ はAIには代替できませんフォーブス。
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アルクス経営顧問 3つの柱
- AI × ヒト のハイブリッド経営体制設計
- 人材アセスメント&配席最適化(社長との1on1同席)
- 実行伴走+数値モニタリング で再現性を担保
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まとめ
- コンサル業界は AI 台頭で大再編
- AI で十分は半分正解、実行と感情は人間が担う
- AI と人の役割分担を描ける社長だけが次の時代を制す
AI 全盛でも 「心を動かし、人を動かす経営」 は経営者にしかできません。
アルクスは、その “人間力×テクノロジー” を最大化する仕組みづくりを、現場目線で支援します。
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